アイマスPがジャニヲタに触発されて防振双眼鏡を買ってみた話
防振双眼鏡はいいぞ!
オタクの長い語りが続くので
選び方を知りたい方は目次で 防振双眼鏡って?までスキップしてください。
なおブログ主に光学的な知識は無く、調べた内容をざっくり感覚的に書いているので
重大な誤りがあった場合はご指摘いただけますと幸いです。
はじめに
東京ドームに担当アイドルが立つ。
そんな未来、信じられるだろうか?
そう、バンダイナムコフェスティバルである。
そのイベントにアイドルマスターシンデレラガールズ(デレマス)も出演することになっており
私の担当アイドルである龍崎薫ちゃん(CV春瀬なつみさん)もお呼ばれしたのである。
なお、私は春瀬なつみさんのことも激推しである。行かないはずがない。
さて、ここで少し龍崎薫ちゃんと春瀬なつみさんについて説明しておこう。
龍崎薫ちゃんは9歳。アイマス界最年少タイの元気っ子である。お料理好きでいつも明るく、優しさと思いやりのある物凄くいい子である。
その薫ちゃんを演じるのが春瀬なつみさん(なっぴー)。
146cmと小柄だけど、全身で薫ちゃんの動きを表現するダンス、可愛くて元気な声と、ステージに立つ度に、「なっぴーがマジで薫ちゃんだった……」とか、#なぴかわ(春瀬なつみさんが可愛いという意味)などと大変話題になる方である。
特に曲中で全力でジャンプする「なっぴージャンプ」は、最大出力の #なぴかわ が放たれる為、直撃を受け言語中枢が破壊される者が後を絶たない。
……話を元に戻そう。さて、そんなバンナムフェスだが、チケットに表示されたのは「スタンド席」。いや、スタンド席は悪くない。段差があるぶん変なところに押し込められて、前の人の頭しか見えないような状態になるよりはずっといい席なのだ……。
しかし広い東京ドームでスタンド席ともなれば、薫ちゃんの姿は相当小さく遠くなってしまうことは間違い無かった。
そんな折り、知人の橘ありすPから「防振双眼鏡がいいらしい」という連絡が入る。
更に追加情報として「ジャニヲタが推奨している」と。
「ジャニヲタが推奨している」
これは相当信頼できる筋からの情報という意味である。
彼女らは十年以上前からドームライブを数多く経験しており
全国を飛び回っている。ライブにおけるヲタ活で我々よりも何年も先輩である。
なにより推しの為なら金に糸目はつけない超情熱的なヲタが多いのだ。
そんな人達が良いと言っているものは間違いなく、良い。
これは調べねばなるまい。
私は早速、秋葉原のヨドバシカメラへと防振双眼鏡の調査に向かった。
さてヨドバシにつくと親切な店員……いやメーカーからの出張社員が色々と教えてくれた。
曰く
・防振は8倍以下なら必要ない
・できれば10倍以上から
・防振は仕組み上、レンズの一部を犠牲にするので明るさや見かけ視界を高めにくい
等であった。
8倍の防振を買うくらいなら、明るくて視野が広い防振なしの高級双眼鏡を買うのも一つの手とのこと。
なるほど……。防振ナシの高級機もアリか……?
それとも防振か……?迷いに迷って、結局後日、防振双眼鏡の一つを買った。
そしてその効果は抜群であった。
バンナムフェスではドレミファクトリーという滅茶苦茶可愛い曲が披露されたのだが、その曲のセンターステージでのダンスやステップは勿論
はるか奥のメインステージで披露された「お願いシンデレラ」でも、ぴょんぴょん跳ねながら歌う薫ちゃん(なっぴー)もバッチリと見えたのである。
さらにデレマス7thライブ ナゴヤドーム公演では、もりくぼ(CV高橋花林さん)のピアスやネイル、飛鳥くん(CV青木志貴さん)等の細かいアクセサリまで見え、大興奮であった。
そしてもちろん、双眼鏡を持ちながらペンライトで応援した。防振だから可能なのである。
あまりに感動したので、この度布教する。ジャニヲタの皆さん、叡智をありがとう。
防振双眼鏡はいいぞ
防振双眼鏡って?
・防振双眼鏡の機能
簡単に言うと手ブレ補正つき双眼鏡
電池のパワーで手ブレを抑えてくれる。
・防振って本当に必要なの?
ぶっちゃけ低い倍率の双眼鏡で見るなら
あるいは座席に座って観覧するなら8倍以上でも防振無しでいける。
そう、座って静かに見るなら……。
以下は手ブレ発生時と防振ONの比較イメージ(あくまでイメージである……。)
さて、防振双眼鏡は普及価格帯(約5万円台)で3社の製品がある。
この3つをこれから述べる観点で吟味し、最終的に一つを選んだ。
なおAm◯zonやメル◯リで「防振双眼鏡」で検索をすると防振じゃない双眼鏡が大量に検索に引っかかるが、品質も怪しく、当然レンズシフト防振なんて全くついていないので買わないほうがいい。見分けるポイントは「電池による防振」かどうか。
コストを押さえたくてあれらを買うなら8倍のポロプリズム型(定番のPENTAXタンクローとか)を買ったほうが絶対いい。
選ぶポイント
選ぶポイントはざっくり以下の4つ
・倍率
・視野角(実視界と見かけ視界)
・明るさ
・補正の効き具合
倍率
対象物まで100mの位置から使うと仮定しよう。
8倍であれば12.5mの位置からの見るのと同じ眺めになる。
10倍であれば、10mの位置から。
12倍ならなんと8.3mだ。
これは凄い。
デレマス7thライブ ナゴヤドーム公演のステージ位置を参考にするとおおよそ
バックネット席から120mくらい後方の位置にあったので、自分の席がスタンドバックネット席であれば12mくらいの位置にキャストが見える。見える景色は「Aブロック4~5列目」みたいなもんである。神席である。
但し倍率が高ければ高いほど良いというものでもない。ずっと顔しか見えないというのよりは全身が見えるくらいがちょうどいい。
ヨドバシ等の量販店に行くと各会場での適正倍率が表示されている。
ドームでスタンドならだいたい10倍。3階席や後方なら10倍超えだと嬉しい
アリーナ中程なら~8倍
というのがざっくりした感覚。
肉眼、8倍、10倍、12倍の見え方の違いのイメージを以下に画像で示す。
ぶっちゃけ「そもそも肉眼でこのくらい見える位置なら神席」なのだが、そのことは一旦忘れてもらおう。豆粒くらいの距離に引いたスクショだと拡大したとき顔が潰れてしまうのだ……。
そう、表情までばっちり見える。ひまわりのヘアピンや手のリボンだって見えるだろう。あ、双眼鏡でモニターを見るのも楽しいです。肉眼だと気づかないとこまで気づけるので。
※なおイメージ画像の解像度が荒くなっているのはデジタルズームだからで、双眼鏡は光学ズームなので解像度は落ちません。
視野角(実視界と見かけ視界)
双眼鏡を覗いたとき「筒の中を眺めてる」という感覚がどうしてもあるのではないだろうか。
これは見かけ視界の狭さに起因する。
レンズを覗いたときに見える範囲の広さ=見かけ視界 である。
私はこの「覗いている感」が嫌だったので、見かけ視界が広いものを選んだ。
個人的には見かけ視界は50度以上あると、覗いている感が薄れ「自分の目で見ている」感が強くなると感じたが、当然個人差があるのでお店で試して欲しい。
以下に10倍双眼鏡で覗いた時の「見かけ視界」の広さ、狭さの違いのイメージ画像をつくってみた。
何となく伝わっただろうか?
また見かけ視界を上げる(広角になる)ほど、周辺視野の画質を維持することも技術的に難しいと言われる。実際に覗いてみて周囲の歪みや解像度等も判断の上で選択されたし。
明るさ
スペック表に明るさが表記されていない場合は
ひとみ経^2=明るさ で計算する。
明るさの数字が大きいほど暗くてもよく見えるとおぼえておけばいい。
そして、明るさは屋内ライブ会場では9以上が望ましいらしい。
明るさはレンズのサイズが大きくなるほど上がりやすく、倍率が高くなるほど下がりやすい。要するに、図体が大きくて、倍率が低く抑えられてる双眼鏡は明るい。
明るい、暗いのイメージは以下の感じ
イメージが伝わっていれば幸いである。
明るいほうが薫ちゃんの笑顔がより輝いているように見えるのがお分かりいただけたであろう。暗くても輝いているけど。
補正の効き具合
これも重要な観点である。
防振双眼鏡なのだから補正は効かなければ買った意味がない。
そしてこれは店頭で体験しないとわかりにくい。
防振双眼鏡はVixen、Kenko、Canonから出ているが
実際に店頭で触れた個人的感覚では効きの強さは Vixen>Kenko>Canon であった。
Vixenはめちゃくちゃヌルヌル動く。
なお体験するときに試してほしいのが、実際の観覧スタイルをその場で試してみる……つまり「お店で、ペンラを振る動きをしながら双眼鏡を覗く」のである。
これを防振ON、OFFで試してみる。あるいは防振双眼鏡以外でもやってみる。
傍から見るとおかしな人だが、これをやることで防振双眼鏡が本当に必要なのか、双眼鏡を支えている手は大丈夫か、などなど現場のシミュレーションができる。
都民ならオススメはヨドバシ新宿西口店。
なぜなら「双眼鏡売り場が路上に面していて、暗さのあるシチュエーションで試せる」からである。通行人の存在は忘れよう。
選んだ双眼鏡
以上の観点で先に挙げた
Vixen 防振双眼鏡 ATERA H12×30、
Kenko VC スマート 10×30
Canon 10×30 IS II
を比較した。
Vixenは倍率が12倍ある点、補正の効きが素晴らしい
但し明るさが暗め(6.3)なのと、見かけ視界が狭め(47.5度)なのが気になった。ボタンは固定式で5分間有効。
Kenkoは補正の効きが比較的よく、倍率は10倍ある
また、明るさ(9.0)もある。見かけ視界は公称値無しだがCanonには劣る。ボタンは固定式で5分間有効。
Canonは補正の効きは一番控えめだが、倍率10倍
明るさ(9.0)、見かけ視界(55.3度)が優秀。またポロ型なので光学性能的に有利なんだそうだ。欠点はボタンが固定式ではなく、抑えている間しか効かないこと。
私はCanonを選んだ。見かけ視界を重視したこと、明るさが確保できたことが決め手である。結果としては大満足の見え方であった。
欠点のボタン部分はお弁当のゴムバンドに出っ張りをつけて押さえている。
結論
龍崎薫ちゃん(春瀬なつみさん)はいいぞ。あと防振双眼鏡、オススメです。